弁護士が解決!交通事故体験談

弁護士に相談して解決した交通事故

成年後見制度の概要と現状

成年後見制度というのは、判断能力の不十分な方を保護するための制度です。具体的には、ある一定の場合に、本人の行為能力を制限するとともに、本人のために法律行為を行い、本人による法律行為を助けるものを選定し指定する制度です。ちなみに行為能力とは、単独で有効に法律行為を行うことができる能力のことを言います。成年後見制度によって制限される行為能力は広範囲にわたります。日用品の購入その他日常生活に関する行為以外のことに関しては、成年後見人が取消権を持っています。取消権というのは、その契約を無効にしてなかったことにする権利のことです。成年後見制度によって選定された成年後見人は、成年被後見人の財産等についてかなり大きな権能を有することになるために、その選定には慎重な審査が必要とされています。通常は、家族や親族等、成年被後見人にとって信頼の置ける人物が担うのが適当ですが、その成年被後見人が天涯孤独であったり、家族や親族とのトラブルを抱えているなどの事情によっては、成年後見制度やその手続きについて専門の知識を持つ法律関係の職業に就く者が、依頼を受けて成年後見人となるケースもあります。

このようなケースの成年後見人を職業的成年後見人と呼びます。成年後見人全体としては、このような職業的成年後見人の数はもちろん少なく、半分以上が家族や親族が成年後見人になるケースなのですが、職業的成年後見人を選ぶケースが、年々増えてきているのも事実です。ただし、この職業的成年後見人の場合、プロの法律家が職業として行っているために、当然ある程度の金銭的負担がかかってきます。この金銭的負担をまかないきれない成年被後見人のために、一般の市民の中から善意で第三者後見人となる市民後見人の運動が広がってきています。都道府県や日本成年後見法学会などでも、後見人の養成が急務であると考えており、市民後見人の養成講座が開講されている自治体も幾つか存在しています。このように、後見人の担い手は広がりつつありますが、一方で、家族後見人が本人の財産を不当に着服したり、職業後見人が通常よりも相当高額な報酬を取得して本人の財産を収奪したりするなど、後見人の資質的観点において成年後見制度の問題が指摘されています。後見人の監督は通常その後見人を選定した家庭裁判所がおこなうことになっているのですが、裁判所側の人的資源の限界によりなかなかそれが機能しないのも現実です。

Written by admin

1月 31st, 2013 at 9:30 pm

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